虫を殺してしまう子ども|残酷なの?療育の視点で考える関わり方

「うちの子、虫を踏んでしまうんです。」

「ダンゴムシを強く握ってしまって…」

療育の現場で、保護者の方から時々こんな相談を受けます。

公園で虫を見つけると

強く握ってしまう

踏んでしまう

シャベルで切ってしまう

そんな様子を見ると、保護者はとても心配になります。

「残酷な子なのでは?」

「命の大切さが分かっていないのでは?」

「発達に問題があるのでは?」

と不安になる方も少なくありません。

今日は療育の視点から、

虫を殺してしまう子どもの行動と関わり方についてお話しします。

子どもは「残酷だから」やっているわけではない

まず最初にお伝えしたいことがあります。

多くの場合、子どもは

残酷な気持ちで虫を殺しているわけではありません。

大人にとってはショックな行動でも、

子どもにとっては違う意味を持っていることがあります。

例えば

力加減がまだ分からない

興味や好奇心 感覚を確かめている

命の理解がまだ発達途中

などです。

子どもは成長の途中で、

世界のことを体験しながら学んでいます。

よくある理由① 力加減が分からない

小さな子どもは、

まだ手の力をうまく調整することができません。

例えば

ペットを強く触ってしまう

砂を勢いよく投げる

虫を強く握ってしまう

これは

力のコントロールが発達途中だからです。

特に虫は小さいので、

大人が思う以上に簡単に弱ってしまいます。

子ども自身も

「壊れてしまう」という感覚を

まだ十分に理解していないことがあります。

よくある理由② 中を見たいという好奇心

子どもはとても好奇心が強いです。

虫を見つけると

「これ何?」

「どうなっているの?」

と興味を持ちます。

そして時には

触る、分解する、中を見ようとする

という行動につながることもあります。

大人から見ると驚く行動でも、

子どもにとっては

「知りたい」という気持ち

から来ていることがあります。

よくある理由③ 命の理解はまだ発達途中

小さな子どもにとって、

「命」という概念はとても難しいものです。

大人は

「虫も生きている」

「大切にしよう」

と理解しています。

でも子どもは

動くもの

面白いもの

不思議なもの

として虫を見ていることも多いです。

命の大切さは、

経験の中で少しずつ育っていくものです。

発達特性と関係することもある?

場合によっては

感覚遊びが好き

刺激を求める

興味が強い

といった発達特性が関係していることもあります。

例えば

潰れる感触を楽しむ

強い刺激が好き

繰り返し同じ行動をする

こうした行動が見られることもあります。

ただし、

虫を殺してしまう行動だけで発達障がいとは言えません。

大切なのは、

子どもの行動の背景を理解することです。

家庭でできる関わり方

では、どう関わればよいのでしょうか。

療育で大切にしている関わり方を紹介します。

① 落ち着いて伝える

まずは、感情的に叱るのではなく

「虫も生きているよ」

「優しく触ってみよう」

と落ち着いて伝えてみてください。

強く叱ると、

子どもは行動の意味よりも

「怒られた」

という記憶だけが残ってしまうことがあります。

それだけでなく、注目として捉え行動がエスカレートしてしまうこともあるでしょう。

② 優しい触り方を教える

子どもは

やり方を知らないことも多いです。

例えば

「こうやって触るといいよ」

「手のひらに乗せてみよう」

と具体的に教えてみてください。

大人が見本を見せることも大切です。

③ 観察する楽しさを伝える

虫を

「触るもの」から

「観察するもの」

に変えていくこともおすすめです。

例えば

虫を観察する

図鑑で調べる

写真を撮る

などです。

昆虫図鑑を使うと、

虫への興味を

学びにつなげることができます。

おすすめの図鑑としては

小学館の図鑑NEO 昆虫

学研の図鑑LIVE 昆虫

などが人気です。

子どもは経験から学んでいく

子どもは失敗や経験を通して、

少しずつ学んでいきます。

最初は

強く触ってしまう

うまく扱えない

こともあるかもしれません。

でも大人が

優しく伝える

一緒に観察する

命のことを話す

そうした関わりを続ける中で、

子どもは少しずつ理解していきます。

好きから学びが広がる

虫に興味を持つことは、

とても素敵なことです。

虫が好きな子どもは

観察力、好奇心、探究心

をたくさん持っています。

その「好き」を大切にしながら、

少しずつ関わり方を学んでいけば大丈夫です。

子どもの好きは、

成長の入り口です。

今日も、好きの芽がひとつ育ちました。

好きは、ちゃんと力になります。

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