子どもは「家族」の人間関係を見て育つ~子どもに求めることは大人から~

どんな子どもに育ってほしいか(思いやり、素直さ、礼儀など)

あなたはお子さんに、どんな子どもに育ってほしいと思っていますか?

思いやりを持って友だちに優しくできる子、素直に「ごめんね」や「ありがとう」が言える子、あいさつなど基本的なことがしっかりとできる子。様々な思いがあると思います。

今あなたが”子どもにこうなってほしい”と思い浮かべたこと、あなた自身はできていますか?

そう聞かれるとハッとする人は多いのではないでしょうか。むしろ、自分ができなくて苦労や後悔をしているから、せめて子どもにはそうなってほしいと願っている人も多いかもしれません。

子どもはいつでも身近な大人から社会性を学ぶ

子どもが生まれて初めて所属する社会(集団)が「家族」です。お父さんやお母さんを中心とした家族の中で生活をしながら、生きていくために必要なことを学んでいきます。

つまり、上にあがったような”こんな子になってほしい”を学ぶ基盤は「家族」という社会(集団)なんです。子どもの社会性の基礎を作るのは家族の人間関係のあり方なんですね。

夫婦間でできていないことを子どもに求めていませんか

あなたは夫(妻)を尊重し、思いやりを持って接していますか?素直に「ありがとう」や「ごめんね」を言っていますか?「おはよう」「いってきます」「ただいま」とあいさつを毎日交わしていますか?

自信を持って「できている!」と答えられれば、子どもも自然にそれらのことを身につけていくと思います。

反対にできていないことがあるのであれば、”子どもにこうなってほしい”を一旦置いておいて、まずは自分が当たり前にできるようになるところから始めてみてください。

「ごめんね」「ありがとう」、相談、助け合い

具体的な場面でどのようにコミュニケーションを取ればいいのか、保育士夫婦の我が家の例をお話しします。

「ごめんね」や「ありがとう」は相手に聞こえるように目を見て言う

小学生に教えるような当たり前なことに聞こえますが、単純なようで難しいですよね。

「ごめんね」ってなんであんなにスッとは出てこないんでしょう。それでも意識して、悪いと思った時にはすぐに「ごめんね」と相手の目を見て言ってください。

「ごめんごめん、でもさ…」はナシです。

子どものことや家のことは1人で考えず相談する

お父さんの仕事が忙しくて、子どもや家のことで考えなければいけないことがあるけれど相談できず、結局いつもお母さんが1人で決めてしまっているような家庭は多いのではないでしょうか。

子どもに置き換えて考えてみてください。悩んだ時、困った時は遠慮なく親に相談してほしいですよね。これも、大人が普段からモデルになる必要があります。

私は普段からメモを取ることが多いのですが、話し合いたい内容もメモに書いています。そしてそのメモを夫が帰宅して腕時計やらを片付ける場所の近くに置いておく。「ちょっといいかな…」が言い出しにくい人にはそんな工夫もおすすめです。

協力して家のことをする

あなたの家では、家事をどのように分担していますか?私は時短勤務ということもあって、おおまかに私がやるよというスタンスを取りながら、体調が優れない時ややることが多い時などには声をかけて協力してもらうようにしています。

私が子どもと2人で散歩に行っている間や夫の手が空いている時には、何も言わずにできることをしてくれている時もあります。

協力してもらう時のやりとりも大切です。「今から洗濯物欲したいから手伝ってくれる?」とアイ・メッセージ(”私”が主語になる伝え方)でお願いすることを意識しています。

強制的な感じや、やらされる感があると参加したい気持ちが薄れてしまいますからね。

「お洗濯大会を始めまーす!いぇーい!」なんて言い方をする日もあります。

私は、大人でも子どもでも区別せずに話しています。だから子どもも一緒に手伝いに来てくれて濡れた服をポイポイしてくれるのなら、それにも「ありがとう」と言っています(笑)

まずは大人がやってみよう。子どもはそれを見て人間関係のスキルを学ぶ

どうでしたか?

「ありがとう」という感謝の気持ち、「ごめんね」という謝罪は、相手を1人の人間として認め尊重している気持ちの表れです。人を大切にできる心が育ちます。

相談することは、困った時に1人でどうにかしようと頑張ってしまうのではなく人を頼れる力がつきます。

助け合うことが当たり前になっていれば、困っている人にそっと手を差し伸べられる心が育ちます。

まずは大人がこのような基本的な人と人との関係で大切なことを見直し、意識してやっていくことが子どもの心の発達、社会性の育ちに良い影響を与えます。

冒頭でハッとしたあなたは、できるところから始めてみてください。

より小さい頃から意識できているのがベスト。今が1番小さい!

これらのことは子どもが生まれる前から話し合い、必要なこととして実行できていることが1番の理想です。”より小さい頃から”できていることが望ましい。今から見て子どもが”より小さい”のは今です!早速今日から家族で「相談」し、始めてみてください。

もし、今回紹介したことが簡単にできない、胸が苦しくなるような感覚がある人は、ご自身の幼少期の育ち方などが影響している可能性があります。また別の記事で、親の幼少期の育ち方がどう育児に影響してくるのかを書いてみようと思っています。

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